剣岳
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我が家の憲法『七か条』 

 平成20年4月 作


 

我が家の一日は、夫婦も親子も「おはよう」のあいさつで始まる。2階に上がるとき、階段の踊り場から上を見上げると、必ず目に留まる額が現われる。我が家の憲法『7カ条』である。
「1条.あいさつ、2条.返事、3条.後片付け、4条.自分のことは自分でやる、5条.協力し合う、6条.読書、7条.毎日一つずつ積み上げていく」と。毎月お小遣いを渡す時、子どもたちはこの憲法を暗証する。憲法の第1条があいさつから始まることには、大きな意味がある。
挨拶(あいさつ)の挨は開く、拶は迫る。つまり、あいさつとは、心を開いて相手に迫ることをいう。日本人はコミュニティーが不得手で、その風土の中で育った夫婦に「おはよう」のあいさつがないことに時々驚く。本来夫婦は他人、家族はそれぞれ人格を持った異文化の集合体。子どもたちが、その時、その場所で、その相手に最も相応しいあいさつができるようになったら、私の親としての務めは、半分終わると思っている。